浴衣を着るとどうしても汗をかきますから、着た後はできれば洗いたいですよね。
かといって毎回クリーニングに出していたらお金がかかって大変なので、自宅で洗いたいもの。
こちらでは自宅で洗うことができる浴衣の素材や、洗い方、シワになりにくい干し方やたたみ方についてご紹介します。
目次
浴衣の洗濯は自宅でできる?
浴衣は素材によっては自宅で洗うことができます。
洋服と同じように、浴衣にも洗濯表示タグが付いていることが多いので、まずは洗濯表示タグを確認してみましょう。
「手洗いOK」や「洗濯機OK」のマークがあれば、自分で洗うことができます。
お店で仕立ててもらった浴衣など、洗濯表示がない場合は購入したお店で洗うことができるか確認してみてください。
洗濯表示タグもなく、購入したお店に確認することもできない場合はクリーニングに出した方が良いと思います。
浴衣をクリーニング料金はお店によって異なりますが、1000円以下~3000円程度のようです。
浴衣の生地によっても違いますので、もしクリーニングに出す場合は事前に料金を確認しておくと良いですよ。
浴衣の洗濯の洗い方と干し方
浴衣を洗濯する前に、準備をしましょう。
浴衣を洗う前にすること
【色落ちしないか確認する】
濃い色や柄物の浴衣を初めて洗濯する場合は、洗う前に色落ちしないか確認してください。
<色落ちの確認手順>
①浴衣を着たときに目立たない部分(生地の裏側の縫い合わせが重なっているところなど)に使用する液体洗剤の原液をつけて5分程度おく
②白い布をあてて布に色がつかないかチェックする
もし布に色がついたら色落ちするということなので、単独で手早く洗いましょう。
激しく色落ちする場合は自宅で洗濯せずにクリーニングに出した方が良いです。
【衿にしつけをする】
洗ったときに型崩れしないために、衿はしつけ糸で縫っておくと安心です。
きっちりと縫わなくても、荒く縫っておけば大丈夫です。
【シミや目立つ汚れがないかチェックする】
衿や袖口、裾といった汚れやすい部分はは特に汚れやシミがないか確認しましょう。
汚れには部分洗い用洗剤や石鹸をつけ、食べものなどのシミには液体タイプの酵素系漂白剤をつけておきます。
浴衣を洗濯する際の注意点
・色落ちや色移りを防ぐために単独で洗う
・水温が高いと色落ちしやすくなるので、洗濯するときは水を使う
・洗剤は液体の中性洗剤を使う
洗剤はアルカリ性の方が洗浄力は高いのですが、色落ちしやすくなります。
一般的な粉末洗剤は弱アルカリ性のものが多いため、浴衣には不向きです。
おしゃれ着やデリケート衣類用などの中性洗剤を使いましょう。
浴衣の洗濯方法
【手洗いの場合】
①大きめのたらいなどに浴衣が十分浸かるくらいの水を張り、規定量の中性洗剤を入れてよく混ぜます。
②軽くたたんだ浴衣を入れて押し洗いをします。
ゴシゴシ擦ったり、ギュウギュウ力を入れて洗う必要はありません。優しく水に沈めて浮かせるのを繰り返しましょう。
汗などの軽い汚れやホコリなどはこれで十分に落ちます。
③水を入れ替えてすすぎます。
洗濯のりや洗濯ジワを少なくする柔軟剤はお好みで使いましょう。
④洗濯ネットに入れて洗濯機で脱水をします。脱水の時間は1分程度で十分です。
洗濯機を使わない場合は、脱水はバスタオルに水分をうつしとるタオルドライを行います。絞るとシワになりますので絞らないでください。
【洗濯機で洗う場合】
①浴衣をたたんで洗濯ネットに入れます。
たたむときは左右の袖口を合わせる「袖たたみ」にします。身ごろは袖を内側に入れて裾が外側に来るように「屏風たたみ」にします。
洗濯ネットは着物用の洗濯ネットがあればそれが良いのですが、なければ普通の洗濯ネットで浴衣が入る大きさのものを使いましょう。
②手洗い(ドライ)コースで洗います。
脱水はシワを防ぐために短めにします。手洗い同様1分程度で十分です。
こちらの動画では洗濯用のりで仕上げていますが、のりはお好みで使ってください。
浴衣の干し方
①脱水後はすぐに洗濯機から取りだし、たたんだまま平らなところに置いてシワを手でたたいてのばし、形を整えます。
②陰干しします。
型崩れを防ぐため、着物用ハンガーに干すのがおすすめです。アームの伸びるハンガーがあれば着物用ハンガーの代わりになりますが、ない場合は物干しざおに袖を通し、形を整えて干します。
干すときに手でしっかりシワを伸ばしておくと、浴衣の重みで自然とシワが伸びますので、あとからアイロンをかける手間がかからなくて楽です。
《日本製 きものハンガー》コンパクトに収納可能な着物用ハンガー【日本製着物ハンガ…
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こういった着物用ハンガーは洗濯して干すとき以外にも、浴衣を着る前にかけておいたりできるのであると便利です。
着物用ハンガーがなかったり、物干し竿には干しにくい場合は、こんな干し方もあります。
こちらの干し方だと室内用の物干し台でも干せるので良いですね。
浴衣のたたみ方
浴衣が渇いたら、アイロンはお好みでかけてください。
⇒アイロンのかけ方はこちら
アイロンをかけたら完全に冷ましてからたたんでしまいます。たたみ方は「本だたみ」です。
たたむときにシワにならないように気を付けましょう。
浴衣をしまうときは、着物専用保存袋に保管しておくと湿気やカビ、虫から浴衣を守ってくれますのでおすすめです。
着物用保管袋がない場合は、風呂敷や畳紙(たとうし)で包み、着物専用の防虫剤を入れて保管します。
畳紙(たとうし)は紙が湿気を吸ってカビの原因になりますので、定期的に交換するようにしてください。
まとめ
浴衣の自宅での洗濯の仕方と干し方、たたみ方についてご紹介しました。
浴衣を洗濯した際に失敗することが多いのは色落ちですので、必ず色落ちしないか洗う前に確認をし、洗剤や水の温度に気を付けてください。
浴衣の帯のお手入れ方法や洗濯の仕方はこちらで紹介していますので、良かったら参考にしてください⇒浴衣の帯のお手入れ方法
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