浴衣は一度着るとかなり汗を吸いますから、着た後はお手入れをしておきたいですよね。
浴衣は家で洗濯できる素材も多いのですが、帯の場合はどうなのでしょうか?
こちらでは浴衣の帯のお手入れ方法、洗い方やアイロンのかけ方、たたみ方、しまい方についてご紹介します。
目次
浴衣の帯のお手入れ方法
帯は型崩れを防ぐために、基本的には頻繁に洗濯はしないものです。
帯を使用した後は、乾いたタオルなどで軽くたたき、汗や汚れを取りましょう。
汗や汚れが取れたら、ハンガーにかけて陰干しをし、湿気を取ります。
帯についたシワが気になる場合は、ハンガーにかける前に手で優しく上してから干すと大まかなシワが取れます。
浴衣の帯は基本的に洗うことができないものが多いので、帯のお手入れはこの方法になります。
無理に洗うと色落ちしたり、帯本来のハリがなくなってくたくたになってしまいます。
型崩れしてしまうと元には戻らないので、汚れが気になる場合はクリーニングに出すことをおすすめします。
帯は長時間締めているとどうしてもシワができてしまいますので、シーズンが終わったらシワができた部分にアイロンをかけてシワを伸ばしてあげます。
【帯へのアイロンのかけ方】
①アイロンの温度を設定する。
帯の洗濯表示にアイロンの温度が書いてあればそれに従います。何も書いてなければ、中温度にしておきましょう。
アイロンはスチームは使わず、ドライアイロンを使います。
②あて布をして、シワがある部分にアイロンをかけます。
あて布をするのはアイロンをかけた部分がテカるのを防ぐためです。あて布には手ぬぐいを使うと良いですよ。
アイロンをかけるときは力任せにギュウギュウ押して帯がぺたんこにならないように気を付けてください。
ドライアイロンではシワが取れない場合は、あて布を霧吹きで軽く湿らせてアイロンをかけるとシワが取れますよ。
刺繍や絵柄が入っている部分はできるだけその部分にはアイロンをかけないように気を付けましょう。
※子供用の浴衣に多い兵児帯で絞りがある場合は、絞りの部分に強くアイロンをかけると絞りが伸びてしまいます。
一度伸びてしまうと元には戻りませんので、アイロンを浮かせて軽くかけるくらいにしておくと良いです。
③アイロンをかけた後は、ハンガーにかけて熱をしっかり冷まします。
浴衣の帯の洗い方
市販の帯で素材がポリエステルや化繊の場合は、洗濯表示に手洗いOKとなっているものがあります。
洗濯OKの表示がある帯は自宅で洗濯することができますが、その場合でも洗うのは数年に一度で大丈夫です。
どうしてもしまう前に洗っておきたい場合は、シーズンの最後に1回だけにしましょう。
あまり洗いすぎると帯自体がダメになってしまうことがあります。
【洗濯する前に】
洗濯表示で色移りをしやすいか確認しましょう。目立たない部分を濡らしてタオルで色落ちをチェックしても良いです。
洗濯OKという表示になっているものでも、刺繍が施されている帯は刺繍糸から色が出て色落ちしてしまうことがあります。
もし色落ちするときは、洗濯しない方が良いです。
【帯の洗濯の仕方】
帯を洗うときは洗濯機よりも手洗いの方が型崩れしにくいのでおすすめです。
①帯を軽く畳んで洗濯ネットに入れる
②水を張ったタライなどに中性洗剤を入れる
洗剤はアクロンやエマールといったおしゃれ着用の中性洗剤を使います。
③洗濯ネットに入れた帯をタライ入れ、優しく押し洗いする
④すすぎを2~3回する
⑤バスタオルで水気をとる
洗濯機で脱水をする場合は、30秒程度にしてください。長く脱水すると型崩れしてしまいます。
⑥帯を両手でパンパンと叩いてシワを伸ばし、風通しの良い場所で陰干しをする
※帯をハンガーにかけて干す際に、直接洗濯バサミで挟むと洗濯バサミの跡が残ってしまいます。洗濯バサミで挟むときはハンカチなどを間に挟むようにすると跡が残りません。
乾いた後にシワがまだ残っていて気になる場合は、あて布をしてアイロンをかけてください。
浴衣の帯のたたみ方としまい方
浴衣の帯のたたみ方
浴衣の帯のたたみ方は2種類あります。
・巻いてたたむ
帯の表側を内側にして、端を10センチほどずらせて合わせます。(内側になる方の端が短い方になります)
端でない方からゆるく巻き始め、折り目がつかないように気を付けながらくるくると巻きます。
・折ってたたむ
帯の表側を内側にして半分に折り、それをまた半分の長さに、さらに半分に折ります。
収納する場所に応じて更に小さく折ったりしてください。ただ、あまりたくさん折り重ねると折り目がつきやすくなりますので気を付けてくださいね。
子供の浴衣に多い兵児帯は、表側を内側にして端と端を合わせ、半分に折ります。
半分に折ったものを更に半分にし、それでもまだ長い場合はもう半分に折るか三等分に折ります。
浴衣の帯のしまい方
帯は浴衣のようにたとう紙や風呂敷には包まず、そのまま収納します。買ったときに入っていたビニール袋に入れるのはやめましょう。
しまう場所は湿気があるところは避けてください。
できれば風通しの良い木のタンスにしまうのが良いです。浴衣と同じように大切に保管してください。
くるくる巻いた帯は立てて収納します。立てて収納するとシワができにくくて良いですよ。
折りたたんだ帯を収納する際は、上に重いものを乗せないように気を付けましょう。
重いものを乗せてしまうと折り目がシワになってしまいます。
【防虫剤はどうする?】
素材が正絹やポリエステルの帯はほとんど虫にやられることがありませんので、防虫剤は入れなくても大丈夫なことが多いです。
もし防虫剤を入れる場合は、匂いのきつくないものを一種類だけ使いましょう。
複数の防虫剤を入れると化学反応を起こすことがあり、シミの原因となることがありますので気を付けてください。
【たまに虫干しや換気を!】
空気が乾燥している10月~12月、2月~3月頃にはタンスから出して虫干しをしてあげると良いです。
それ以外のときでも、天気が良くて乾燥している日にはたまにタンスの引き出しを開けて換気をしてあげると帯にカビが生えたりするのを防げます。
まとめ
浴衣の帯のお手入れ方法をご紹介しました。
きちんとお手入れをしてあげれば何年も同じ帯を使えますので、お手入れは丁寧にしましょう。
自分で洗えない帯はクリーニングを利用してください。
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