夏場に子供の間で流行することが多い「プール熱」。
こちらでは、プール熱は大人にもうつるのかや、大人にでる症状、治療法、仕事には出勤しても良いのかについてご紹介します。
目次
プール熱は大人にもうつる?
プール熱はアデノウイルスというウイルスが原因で起こる急性ウイルス性感染症のひとつです。
正式名称は咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)と言いますが、子供がプールを介して感染することが多いため、「プール熱」と呼ばれています。
子供がかかることが多く、5歳以下の子供が患者の約7割を占めますが、大人にもうつる病気です。
大人は子供よりも免疫力が高いので感染率は低いのですが、疲労や睡眠不足などで免疫力が低下しているとうつることがあります。
プール熱の原因となるアデノウイルスは、「接触感染」と「飛沫感染」で人から人へとうつります。
そのため、大人がプール熱に感染するのはプール熱にかかった子供の看病が原因のことが多いんです。
お子さんがプール熱にかかった際は、便や吐しゃ物の処理の際にマスクや手袋をつける、寝具やタオルを共用しないようにする、お風呂は感染している人が一番最後に入るようにするなどして、うつらないように気を付けましょう。
プール熱の大人の症状と治療法
アデノウイルスの潜伏期間は約5日~7日と言われています。
感染すると以下のような症状が出ます。
【プール熱の症状】
・38℃以上の発熱
・咽頭炎
・結膜炎
どの症状がどのくらい出るかについては個人差があり、3つの症状が全て出る人もいれば、出ないものがある人もいます。
また、この他に頭痛や食欲不振、リンパの腫れや腹痛、下痢などを伴うこともあります。
大人の場合は子供よりも軽くすむことが多く、1週間以内に治ることがほとんどです。
ただ、心肺機能や免疫機能の低下といった基礎疾患のある人や、体力の落ちた高齢の人は重症化する恐れがあります。
重症化すると症状が悪化したり、細菌による二次感染を引き起こしたりする可能性がありますので、ご家族の中に基礎疾患のある人や高齢の人がいる場合は注意が必要です。
【プール熱の検査方法】
のどを綿棒でこすり、粘膜にアデノウイルスがいるかどうかを調べます。30分程度で結果がわかります。
ただ、発症直後(発熱後すぐ)の場合は検査をしても陽性にならないことがあります。
血液検査を行う方法もありますが、結果が出るまでに時間がかかりますので綿棒での検査を行うことがほとんどです。
【プール熱の治療】
プール熱には特効薬はありません。
のどの痛みには鎮痛薬、発熱には解熱剤といった具合に、それぞれの症状に合わせた薬が処方され、対症療法で自然に治るのを待つことになります。
早く治すためには免疫力を高めることが大切ですので、十分な休息や睡眠をとって体調を整えて体力の回復に努めましょう。
高熱が続く場合は脱水症状にならないように、こまめに水分を摂るのも忘れないようにしてください。
のどが痛いとなかなか食事を思うように摂れないことも多いです。
その場合は、アイスやゼリー、豆腐や冷ましたおかゆなどだと食べやすいです。
ゼリータイプの栄養補助食品なども、のどが痛いときは食べやすいので便利ですよ。
プール熱に大人がなった場合出勤してもよい?
子供の場合は、学校保健安全法で「主な症状がなくなった後2日を経過するまで出席停止」と定められています。
そのため、一般的に病院でプール熱と診断されれば、医師から学校は休むように言われます。
大人の場合は学校保健安全法のような規定はありません。出勤するかどうかは個々の判断になります。
アデノウイルスは感染力が強いウイルスのため、接客業のような不特定多数の人と接するような仕事の方は、感染を広げないためにも休んだ方が無難かなと思います。
会社によって感染症になった場合の規定があるかもしれませんので、出勤しても良いか一度職場に相談してみてください。
出勤して良い場合も、無理をすると症状が悪化したり治るのに時間がかかってしまう恐れもありますので、体調と相談して無理はしないようにしましょう。
【症状が治まってからも約2週間はうつす恐れがある!】
プール熱は発症してから1週間程度で症状が治まることが多いのですが、主な症状が治まってからも約2週間は排泄物にウイルスが残っており、他の人にうつす恐れがあります。
仕事に行く際にはマスクを着用し、手洗いやうがいも徹底するようにしましょう。
まとめ
プール熱は大人にもうつることがあります。
お子さんがプール熱にかかり、自分もうつったかなと思われる症状が出たら、病院に行って検査してもらう事をおすすめします。
もしプール熱に感染していた場合は、仕事に出勤するかどうかは職種にもよりますので、体調を考慮し、職場とも相談して決めると良いと思います。
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