子供がかかることの多い病気の一つに溶連菌感染症があります。
風邪と似た症状が出るため、風邪だと思って病院に行ったら溶連菌感染症だったという経験が私にもあります。
こちらでは、子供の溶連菌感染症の症状やどういった治療をするのか、放っておいたら自然治癒することはあるのかについてご紹介します。
目次
子供の溶連菌感染症の症状
溶血性連鎖球菌(ようけつせいれんさきゅうきん)、略して溶連菌に感染することで起こる病気が「溶連菌感染症」です。
のどの痛みや発熱など風邪に似た症状が出るのですが、合併症を引き起こすことがあるのが怖いところです。
感染してからの潜伏期間は数日で、のどの痛み、発熱、咳といった風邪に似た症状から始まることが多いです。
【溶連菌感染症の症状】
・のどの痛み
・発熱
・頭痛
・倦怠感
・食欲不振
・腹痛
・イチゴ舌
・赤い斑点状の湿疹
溶連菌感染症で起こるのどの痛みは風邪の時ののどの痛みよりも強いことが多いです。
のどちんこや扁桃腺が赤く腫れて、首のリンパ節が腫れることもあります。
小さなお子さんの場合、のどが痛くて唾が飲み込めないと、よだれをいつもよりも多く流していることがありますので、注意して様子を見てあげてください。
イチゴ舌は舌に赤い発疹ができてイチゴの表面のようにブツブツになる症状で、溶連菌感染症の特徴的な症状の一つです。
また、赤い斑点状の湿疹が顔や体に出るのも溶連菌感染症の特徴的な症状です。
ただ、3歳未満の乳幼児には特徴的な症状がでない場合もあります。
うちの子が溶連菌感染症になったときも、発熱やのどの痛みはありましたが、イチゴ舌や赤い発疹はでませんでした。
イチゴ舌や発疹がなくても溶連菌感染症のこともありますので、おかしいなと思ったら病院を受診するようにしてください。
子供の溶連菌感染症の治療法
溶連菌感染症かどうかは、簡単な検査ですぐにわかります。
のどを綿棒でぬぐってそのぬぐい液を調べる検査で、15分くらいで溶連菌感染症かどうかがわかります。
検査をして溶連菌感染症だった場合は、抗生物質での治療が行われます。
処方された抗生物質を飲めば、2~3日で熱が下がり、のどの痛みもやわらいでいきます。
顔や体に出ていた発疹も、次第に沈静化して手のひらや足の裏から始まる落屑(皮むけ)が見られるようになります。
【溶連菌感染症の治療のポイント】
抗生物質は苦いものが多いので、子供が飲むのを嫌がることが多いです。
症状が治まってくると飲ませるのを忘れてしまったり、もういいかなと思ってしまうこともあるかもしれませんが、処方された抗生物質は必ず最後まで飲ませましょう。
抗生物質をしっかり飲まないと、合併症を起こす危険があるからです。
【溶連菌感染症で起こる合併症】
・敗血症
・髄膜炎
・急性糸球体腎炎
・リウマチ熱
症状が良くなったからと言って途中で抗生物質を飲むのをやめると、再発したり合併症を引き起こす恐れがありますので、処方された抗生物質は必ず最後まで飲ませてください。
完治したかを確認するために、症状が改善してから2~4週間後くらいに尿検査を行うこともあります。
これも忘れずに必ず検査をしてもらいましょう。
溶連菌感染症は自然治癒する?
溶連菌感染症は風邪と症状が似ているので、自然治癒するのでは? と思われる方もいらっしゃると思います。
自然治癒する可能性がないわけではなく、免疫で自然治癒することもあるようです。
ただ、合併症を引き起こしたり、他の人にうつしてしまう可能性はありますので、溶連菌感染症かなと思ったら病院を受診することをおすすめします。
私の子供が幼稚園の時、お友達が敗血症になって1か月近く幼稚園を休んだことがありました。
後から話を聞いたら、溶連菌感染症から合併症となり、敗血症になってしまったのだそうです。
発熱とのどの痛みがあったけれど、風邪だと思って以前風邪でもらったときの薬をもらって様子を見ていたそうなんですね。
なかなか熱が下がらないから小児科に行ったら、敗血症ですぐに大きな病院を紹介され、2週間程度入院したそうです。
幸い元気になったから良かったものの、一時はどうしようかと思ったと仰ってました。
合併症になってしまうと大変ですので、やはり早目の受診が大切かなと思います。
まとめ
溶連菌感染症は子供がよくかかる病気です。
風邪に症状が似ていて、イチゴ舌や発疹のように特徴的な症状が出ないと個人では判断がつけられないので、おかしいなと思ったら病院に行った方が良いと思います。
薬を飲めば症状はすぐに落ち着いてきますが、合併症が怖いので抗生物質はしっかり最後まで飲みきりましょう。
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